卒業
何だか、佐山先生には、私の気持ちが見透かされている気がする。

数学の課題を持っていけというときの、あの表情といったら。



私は別に構わない。



確認しなければ、それは所詮、佐山先生の推測に過ぎないのだし。



…それは、中林先生だって同じこと。

先生に感付かれてしまったって、私が直接伝えたワケではないのだから、堂々としてればいい。





「おっ、松居!!」

でもやっぱり、この無邪気な笑顔には勝てないかもしれない…。

「えっ、何ですか…?」

あまりにも、ニコニコしている…。



「最後の問題解けた?」

どうやら、春期課題の最後の問題は、私へのプレゼントだったようだ。

「…間違ってるかもしれないですけど。」

一体、貴重な春休みのうちの何日間が、この問題によって潰されただろうか?

普通なら放っておくのだろうが、…私の性格上、どうにかしないと気が済まないのだ。



「えーと、どれどれ?」
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