卒業
…つまり、私は、その、"何人か"に入ってしまったということか!?

…どうしよう。

当てられやすくなってしまった。

「でさ、僕より松居の方が皆の状態把握してるだろ?」

十中八九、そうだろう。

何より私は、"分析する"という行為が好きであるのだし。

「ええ、まぁ…。」

何となく、予想はついた。

「今度やるプリント、今日の放課後にでも見てくれないか?」

「はぁ。」

私ごときが目を通した所で、何か変わるのか?

「あ、何か用事とかあったら、いいんだけど…。」

帰宅部の私に?

「いえ、大丈夫ですよ。」

「じゃあ、放課後職員室にお願いします!!」

「はい。じゃあ、授業始まっちゃうんで…」

「ああ、ごめんごめん。」



放課後に職員室、
放課後に職員室。

私は、頭に入れておいた。







「このプリントなんだけど。」
< 7 / 33 >

この作品をシェア

pagetop