promise
第二章

§ 前進




私はついさっき別れた。



今は後悔しか残っていない。



ちゃんと好きって伝えていたら
こんな結果にならなかった?



でも過ぎたことは仕方がない。



私は雅に別れたことを電話で伝えた。



「あっ雅?」



「どしたの?」



「別れちゃった」



「そうなの?大丈夫?」



「全然大丈夫」



「泣いてる?」



「泣いてない」



私は今気が付いた。



銀次と別れてから泣いていない。



どちらかと言えば冷静だ。



悲しいはずなのに。



…そこまで好きじゃなかった?



きっとそうだ。



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