双子の記憶!

★恋花side★



あたしと好花は声を出さずに笑いながら、お母さんにそろーりと近づいた。
そしてあたし、恋花が先にお母さんの方をトントンっと叩いた。



お母さんがあたしに気づき、あたしを見て言った。


「どーしたの?恋花。いや、好花?」

あたしは笑いを精一杯こらえながら声を振り絞った。

『好花じゃないよ。恋花だよ!』



そしてココで好花の出番!!
好花もお母さんの肩を叩いた。

お母さんは好花を見ていった。

「どーしたの?好花。いや、恋花?」

そして好花が言った。

「恋花じゃないよ。好花だよ!あ、やっぱ恋花。」



「・・・?恋花はこっちでしょ?」

お母さんがあたしを見て言う。
そしてあたしがココで・・・・言うんだ!

『え?あたしは好花だよ?』

「こっちが好花で、こっちが恋花?
え?こっちが好花だっけ?
あぁもう!分かんないじゃない!」


あたしは好花とアイコンタクトをして、
あたしがいった。

『あたしは恋花でしたー!』

お母さんが一瞬目を丸にして言った
「・・・・!あんたたちー!ウソついたわねー!」


そしてあたしたちは目を合わせて
キシシっと悪戯に笑ったんだ。




< 2 / 33 >

この作品をシェア

pagetop