地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐




陸からも、バケモノ呼ばわりされるとは…思っていなかった。



あたしって……要らない存在?


付き合ったのは、ヤるのにちょうど良かったから?


興味なくなったから、捨てられたの?




1週間前………パソコン準備室でシた時……

『愛してる』って言ってくれたのもウソ?


『杏樹』って陸は滅多に呼ばない。

あの時、本当の名前で呼んでくれて…嬉しかったのに…。




今までの甘い囁きもウソ?


全ては……あたしのカラダが欲しかったから?



そのために、わざわざネックレスまで作ったの?




「………ふぇっ………ヒクッ…………うぅ………ヒクッ………」





涙が溢れて止まらない。


川が豪雨で決壊したみたいに押し寄せる。




冷たい風が、体温を奪っていく。
< 503 / 698 >

この作品をシェア

pagetop