中学最後の冬休み《短》
俺の体は石のように固まってしまった。
いいよ……ってどういう意味なんだ?
都合のいいように解釈していいのか?
いや、ナツにかぎってそれはない。
だけどこの状況でいいよって……
「拓ならいいよ。
拓のこと……好きだから」
自問自答を繰り返していた俺。
その言葉に体が跳ねる。
ナツは幼いながらも女の顔になっていた。
そのアンバランスさが、すごく色っぽい。
こんなナツは見たことがない。
俺は生唾を飲みこんだ。
「本気か?」
無意識にそう聞いていた。
もう自分を抑える理性なんてほとんど残っていないけど。