中学最後の冬休み《短》
「冗談でこんなこと言わないよ」
潤んだ瞳。
綺麗な首筋。
そして少し開いた唇。
俺はその唇を予告なく奪った。
ナツの身体が強張るのを感じたけど、そんなことを気にする余裕なんてない。
舌を差し入れると、ナツは控えめに自分の舌を絡めてくれた。
その動きはすごくぎこちなくて、慣れていないことがすぐにわかった。
それに俺は少し嬉しくなる。
キスをしながら腰を撫でると、ナツの身体はびくっと揺れた。
擽ったいだけなのか、感じているのか。
俺は自分のいいように解釈した。
ワンピースの裾から手を入れようとしたとき、俺の肩に軽い痛みがはしる。
少しだけ唇を離して、目を開けると酸欠状態らしいナツが俺を睨んでいた。