ガンバレ、男子!

「おまたせ!」

ちょうど食べ終わったのを見計らったように、笠原さんが現れた。

「じゃ、行こっか!」

次は、芳川さんの展示を見に行く予定だ。

「優雅ちゃんとこだね!」

啓太はかなり嬉しそうだ。そして、それを隠しもしない。

そのはしゃぎっぷりのまま、展示を周り始めたせいで、俺たちはかなりうるさい集団だったと思う。

行き掛けにチラチラと覗いて回った展示は、バラエティに富み、工夫も凝らしてあって、面白かった。パンフレットで見ていたから、大体わかっていたつもりだったけど、思ったより真面目でしっかりした内容が多くて、文化祭に対する一生懸命さが伝わって来る。

他校の文化祭も良いもんだな―。

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