禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「無理だけはするなよ。」



少し安心した顔してるけど。



まだ、どこか不安そうな表情。



「大丈夫だから、学校にきたんだよ。」



晴沢に向けた笑顔には、不安なんかひとつもない、スッキリとした顔を見せた。



「ねぇ、久しぶりに、みんなで学校サボらない?」




何かを閃(ひらめ)いたかのように、英里奈がニカッと笑った。



「いいね!!3人でパーッとさ。」



ガタッ



晴沢が勢いよく席を立つ。



「色々話したいしね?」



そう言いながら、英里奈も席を立った。



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