禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~

あたしの体の中が、神楽で熱くなってる。


身体が…

壊れそう。


それなのに。


体だけでも繋がっていられることが嬉しくて。


落ち続ける自分がいる。


神楽のこの腕で。


この胸に。


あの母親が抱かれたと思うと、自然と涙が止まんない。


悔しくて。


大事なものが汚されたみたいで。


ギュッときつくかみ締める唇。



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