禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■希望のカケラ■
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ふわって感覚だけ。



落ちるときって、一瞬って言うし。



目を開けたら…



きっと、何もなかったあの朝に戻ってるよね?



いつものように、神楽が隣で寝てるはず。



だって、ビルの屋上から落ちたのに、痛くないもん。



温かい感覚が体を包んでるから。



きっと、布団の中なんだ。



今日も学校行って、放課後は英里奈と買い物行こうかな?



そろそろ起きなきゃ。



ゆっくりと目を開けた。

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