DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>



「……まだ日が浅いですから。お役に立てているかどうか……」

そう言いながら頭を下げようとするアレックスを

「堅苦しいのはよしてくれ」

軽く手で制して、クロードは笑いながら言った。

「謙虚だな、アレックス。能力で君は誰にもひけはとらない。私は孤児院時代から君を見てたんだからよく分かってる」

自らも剣術に優れた才を持つクロードは、度々孤児院の訓練を見学に訪れた。

あまり歳の変わらないアレックスに興味を持ち、その才を見出したクロードは、早すぎるという周りの意見を押し切って、アレックスを自らケルベロス隊員に引き抜いたのだ。

「そんなところが良いところでもあるがな……どうも周りに野心や虚栄心の強い者ばかりいるせいかな……君のようなタイプといるとホッとするよ」

やれやれ、といった表情を浮かべるクロードに、アレックスもつられて笑みを浮かべた。


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