DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
ウィルダネス大陸のほぼ中央、険しく切り立つ岩山と、深い森に囲まれたエルカイザは、隣国ディラハン王国との領地を巡る長い戦争と、それに反発して度々起こる内乱で多くの兵士を失った。
その対策の為に、世界が沈んだ「嘆きの七日間」以前にあった文明の遺産である科学技術、さらに太古の文献から発見された魔術の研究を重ね、ついに恐るべき兵器の開発に成功した。
――アイアン・メイデン
少女の姿をした機械人形。
一見十代半ばにしか見えぬ少女たちは、その華奢で美しい容貌からはおよそ想像もつかぬほどの身体能力と力を持つ。
一体で街ひとつ破壊することも可能だ。
産み出されたアイアン・メイデンにはそれぞれ天使の名前が与えられた。
軍が発表した現存するアイアン・メイデンは、ラファエル・ガブリエル・ミカエル・ウリエルの四体――
ウリエルは国境最西端にあるリディル峠の要塞でディラハン軍の動向があると知らせをうけ派遣されていた為、今回のパレードへは参加していない。