DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「相手はファ―レンか」
二人を見守っていた隊長が楽しげな声を漏らすのを聞きながら、ボルグも成り行きを見守る。
ファ―レンも隊長が連れてきた隊員。
元々、代々王族に仕え、兵士達に兵術を教えてきた家に生まれ、次期師範代となることが確定している。
家柄、センス共に申し分なく、得意とする槍術ではエルカイザで右に出るものはないという。
一見素人のように見える構えから繰り出される一撃は読むのが難しく、またそのスピードは槍使いの常識をかけ離れている。
取り回しがしにくく、隙が出来やすいという槍使いならではの欠点も、彼のスピードを持ってすれば消えうせる。
リーチ面でも、ナイフ一本のアレックスは圧倒的に不利。
ましてや繰り出される槍の重みのある一撃をナイフで受け止めることなど不可能に近いだろう。