DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


無言でただ目の前に立つアレックスに

「疲れるのは……あんまり好きじゃないんだけどな」

やや溜息混じりのファ―レンのセリフと共に、そのゆるい響きとは正反対の鋭い一撃が再び繰り出される。

(確かに……読みにくい)

その軌道を目で追いながら横に跳ぶ。

真っ直ぐ突かれたその一撃が少しの間もおかずに横になぎ払われるのを見ながら、アレックスは身を低くかがめてそれをかわす。

(しかし……)

かわしながら、地に付いた足にグッと力を溜めた。

横に空を切った槍の先はやはりすぐに軌道を変える。

まるで槍そのものが意思を持つかのように、自在なる動きをもってアレックスを狙う。

(読めない範疇ではない)

それを確認し、アレックスは足に溜めた力を解放した。


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