DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>




「おお……っ」

その光景を見守っていた兵士達から、思わず驚嘆の声があがった。

「わわっ……ちょっ……タンマ!! タンマ!!」

誰よりも驚いたのは相手をしていたファーレンに他ならない。




ほんの一瞬。



確かに今度こそ捕らえたと思ったのに。

ほんの僅かの間に、地面に倒され。

胸元を固いブーツで強く踏みつけられ。

喉元には小さな……だが掻き切るには充分な、鋭利なナイフが持つ冷たい刃の感触。

まだ手の中には槍の柄を握っている。

だが、それで払うよりも速く。

この小さな刃物は、その喉を掻き切ることが出来る。

それは誰の目にも明らかだ。

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