DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「気味悪いんだよお前。化け物が昼間からうろうろすんなよ」
取り囲む子供の中でもやや大柄な少年が声の主だろう。
刺のある言葉と共に、その足が一度後方へ振られ、前へと蹴り出された。
中でうずくまる体が地べたに転がる。
周りから笑い声があがり
「親にも見離された化け物のくせに」
「お前のかーちゃん、お前なんか自分の子じゃないって言ってたぞ」
「だいたいそんな灰色頭、この国で見たことなんかないぞ」
一斉に罵声が浴びせられる。
もともと擦り切れて薄汚れた衣服に、転げたときに付着した砂利を手で払いながら、うずくまってた人影がよろよろと立ち上がる。
小さな人影がふらりと、よろけた拍子に一歩踏み出すと。囲んでいた人垣が皆一様に一歩後退し、隙間が出来た。
そこから見えたのは、まだ幼い……多分エルザと変わらぬぐらいの年端の行かない小柄な少女。
「来るなよ、汚いのがうつっちまう」
灰色の髪をした少女の正面にいた少年が、地面に落ちていた小さな石をサッと拾い、振りかぶる。
「あ……」
思わず声をあげ、止めようと走り出そうとしたのだが……