DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>










「……レン……ファーレン隊長!!」



けたたましく鳴り響くドアを叩く音と自分の名を呼ぶ大声に、ファーレンはたたき起こされた。

「……なになに? さわがしいなあ……」

ぼやきながら、仮眠を取っていたベッドから身を起こし

(ずいぶんと、懐かしい夢をみたもんだ)

胸の内、ひとり呟きながらドアへと足を向ける。

子供の頃の夢を見ていた。

もう、十年以上前の、まだ妹のエルザが病に天へ連れ去られる前の、ずっと遠い過去。

あの時固めた思いは、未だなされてはいない。

今になって思えば自分には大それた決意だったのかもしれない。

国を変える。

そんな力など、ちっぽけな人間一人に持ちえるものか?



< 453 / 729 >

この作品をシェア

pagetop