DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「……レン……ファーレン隊長!!」
けたたましく鳴り響くドアを叩く音と自分の名を呼ぶ大声に、ファーレンはたたき起こされた。
「……なになに? さわがしいなあ……」
ぼやきながら、仮眠を取っていたベッドから身を起こし
(ずいぶんと、懐かしい夢をみたもんだ)
胸の内、ひとり呟きながらドアへと足を向ける。
子供の頃の夢を見ていた。
もう、十年以上前の、まだ妹のエルザが病に天へ連れ去られる前の、ずっと遠い過去。
あの時固めた思いは、未だなされてはいない。
今になって思えば自分には大それた決意だったのかもしれない。
国を変える。
そんな力など、ちっぽけな人間一人に持ちえるものか?