DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「そんなに、これが見たい?」
ルシフェルの肩越しに見えるそれに、その細い手がかけられる。
「確かに……五年前。私は許されない罪を犯して逃げた……でも、だから。だからこそ後悔した。こんなことは終わらせたいと思った」
そして、一歩。ルシフェルはウリエルの方へと足を踏み出した。
「あなたも、何かの為に身体を兵器に変えた。でも、殺して……何かを得た?」
柄にかけられた手は、それでもまだ、それを引き抜くのをとどめている。
「あなたにも、きっとわかると思った。だから、話をして、協力してもらえればと思った。あなたも私も元は同じ……だから、これを抜きたくは……」
「抜きなよ」
背中を這う、ざわざわとした感覚を振り払うように、ウリエルは声を上げた。
「同じ? あんたと僕が? 全然違うね。何かを得たかどうかなんて関係ないし、後悔なんてしたこともないね」
ルシフェルの赤い瞳を見た瞬間襲った感覚。それは多分、嫌な予感を伴うものだ。
でも、ウリエルはそれを無視した。
ルシフェルの言ってることの意味が理解できない。
それに、何故か。会わせたくない。
ルシフェルをディーヴァに会わせてはいけない。
そんな直感があった。