DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
ルシフェルと距離をとって降り立ち、体勢を整える。
「ふ……ん。新型さんは余裕なんだね。刃なんかなくたって余裕で敵を斬れるって? 千人近くいたディラハン野郎もそれで十分だったってことかよ」
刃もない剣相手に、切り込むことができなかった。
その悔しさもあって思わず毒づく。
だが
「違う。確かにこの剣でも斬ろうと思えば斬れる。昨夜、わたしはこれで武器や兵器を破壊した……でも、人は殺してない」
ルシフェルはあくまで殺してないと言う。
「話そうとしたけど、聞いてはもらえなかった……だから、武器を奪って壊した。それでも攻撃をやめないから……手足を傷つけた。動けないように」
ほんの少し苦しげに寄せられた眉根。
「半数ほど動けなくなった時点で、ようやくこの場はひくことを承諾してくれた。動ける兵が動けない者を連れて皆で陣を出て去った……それが、昨夜」
敵兵を傷つけたことすら苦しいとでもいうのか、だんだんと声を低く落としながら語られた昨夜の異変の正体。