DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


四方に広がる亀裂に足場がぐらつき、バランスを崩しそうになる。

ようやくの思いでそれをこらえ、顔を上げたルシフェルの目に……

鎌を地に付き立てたまま、不敵な笑みを浮かべてこちらを凝視するウリエルの姿が映った。

「は……ん。家族……ねえ?」

いびつに歪む唇から、くく、と喉をならすような音と共にそう漏らして

「いなくなって苦しむとはかぎらないんじゃないの?」

ウリエルは目を細め、大鎌を勢い良く通路から引き抜く。

柄に取り付けられた鎖がのたうつ蛇のように波打って、じゃらじゃら、と騒がしい音を立ててウリエルの足元で踊った。

それを楽しげな表情で見やり

「あのさ、僕さ。あんまり覚えてないんだよ……人間の頃のことはさあ。ほら、頭に埋められてるアレ。アレのせいらしいんだけどさ……」

そう言って、はあ、と一息吐き出して再び視線をルシフェルへ戻し

「でもさ、ひとつだけはっきり覚えてることがあるんだよ」

にんまりと、笑って見せた。

「僕の親ってやつ? あれねー、僕が殺したんだよ」



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