DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
(なんにせよ……)
色々と思い巡らせながらも、ウリエルに視線を注ぐファーレンの目の前で。
じゃらり。
黒い影を纏った鎖の先端。
鋭く、楔のような尖頭を持つおもりが、鎌首をもたげるようにウリエルの膝ほどの高さに持ちあがり、ピタリと動きを止めた。
「知ってるよ。あんた、空襲で家族殺されたんだって?」
ウリエルの放った一言に、ルシフェルの頬がぴくりと反応する。
「あんたの家族はよっぽどいい家族だったんだろうねえ~。愛する家族を殺されて、復讐するために守護天使になった……泣かせる話だよねえ」
絡ませた手で鎖を弄びながら、ウリエルはクク、と喉を鳴らした。
「でも、失う苦しさが分かるから、復讐はもうやめるって? とんだ天使様だ、ほんとに心が広いよあんた……同じ天使でも僕なんかとは大違いだ」
「それ……は……」
喘ぐように途切れ途切れに声を絞り出すルシフェルに対し、不意にウリエルは
「ご褒美、あげるよ」
邪気が取れたかのように可愛らしい笑みを、ニコリ、とその口元に浮かべてみせた。