DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
非武装地区をこんな時間に。
しかも町全てを焼き尽くす程の徹底的な攻撃……
「アルマへの威嚇?」
「だろうな、敵さんはもうここにはいやしねえ……何も残らんほどに焼きやがって」
怒りも露にボルグはドン、とトラックを蹴る。
その音で、その場で固まっていた兵士達がはっとしてボルグを見た。
「ボヤボヤすんな。こうなっちまったらやることはひとつだけだろう? 生きてる奴を探して救助だ」
乗り気でなかったとはいえ、現場に来れば話は別だ。
ましてや、ここまでの状況。
ボルグの表情は先ほどまでとは別人だ。
任務を前にすれば、個人的な感情は切り離し、素早く頭を切り替える。
それが出来ない者にケルベロスを名乗る資格はない。
ボルグは兵士達に二人で組になって町の探索に出るようてきぱきと指示をだし、トラックへ一度戻り、通信機で司令部へ応援を頼むと
「お前も早く行け」
アレックスに一声そう言い、自らも炎で燃え盛る町へと向かった。
アレックスは黙ってうなづき、まだその場に残っていた兵士の肩を叩く。
「行きますよ」