DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「大丈夫? ルーシー」
その声に、ルシフェルは目を見開いた。
俯いた状態で急に開けた視界に映る床。
そこに見える自分のブーツと向かい合うように歩みを止めた見慣れた靴と、傍らに落ちた小さなロザリオ。
「あらあら……泣いてるの? どこか怪我でもした?」
空いた手で胸元をぎゅっと握り締めたルシフェルの頬に手が添えられ、顔を上げさせられる。
「母……さん……」
相手の顔を真っ直ぐ見つめ、呟く。
「どこが痛いの?」
心配そうに問い掛ける顔には傷一つ無い。
けれど……
頬に添えられた手の感触に、ルシフェルは唇を噛んだ。
「おねえちゃん大丈夫? どこ怪我したの?」
太ももに触れた小さな手。
見下ろせば、やはり怪我一つ無い、クルクルとした青く丸い瞳で自分を見上げる弟。
でも……
ルシフェルは目を逸らし、首を横に振った。