DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


ウリエルの手から、黒い大鎌が放たれる。

狙い澄まされ投げられた鋭い刃が描く、弓なりの軌道の先にはルシフェルの首。

ルシフェルの頭上、高々と掲げられた剣の先端で、青く炎のように揺らめいていた光が一際輝きを増す。

光を浴びて影を濃くしたルシフェルの背に向けて真っ直ぐに進む槍の行方を目で追いながら

(父さん……すみません)

ファーレンは胸のうち、父に詫びた。

ウリエルが術をかける前のルシフェルの言っていたことが本心ならば、きっと彼女は父が言う『根源を正す』大きな力になったろう。

それでもファーレンは、ウリエルを救わずにはいられない。

何故、あの時手を差し伸べられなかったか。

あの日、ほんの一時でも守ってやれなかったか。

何も変わらなかったかも知れない。それでももしかしたら、その一時的な救いがあれば、ウリエルの未来に少しでも影響を与えられたのではないか?

悲しく、痛ましい存在へと変わってしまった彼女を見るたびに、そんな定かでもない予想が後悔の念を抱かせる。

救いたければ、全ての根源を正さねばならない。そう言った父の言葉もまた真実に違いないだろう。



だが……





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