DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


強くなっても、階級が上がろうとも。

日々目の前で起きる悲劇に、日々無力さを感じるばかり。

ちっぽけなただの人間である自分に、父が言う世界を変える力なんてとても見出すことが出来ないのだ。






だから……





だったら……






(俺はやっぱり、ただ一人でも見捨てずにいたい)





あの日救えなかった少女を、二度も見過ごすことなんて出来ない――




(すまない、ルシフェル)




槍を放った相手に詫びる。

彼女自身もまた悲しい存在であることも分かっている。

それでも、ファーレンはウリエルを救うことしか考えられなかった。


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