DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


「大丈夫です、一緒に行きましょう」

なだめるようにそう言って手を差し出すと、女は首を横に振り、震える腕で赤子をアレックスへと差出し

「おね……がい……」

涙をうかべ、苦しげに言う。

(立てないのか?)

首をかしげながらもアレックスはその赤子を両手で受け取った。

自分の腕に抱えた小さな赤子に目を落とす……

赤子は泣きつづけているものの、これといった外傷もなく元気そうだ。

「手を貸します。あなたも……」

そう言って赤子から女の方へ視線を戻した時……





――ドサッ




女の体が前のめりに地面に倒れた。






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