DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「それだけ聞いてて、見てて!! 止められなかったのかよ!!」
鬼のような形相で問いただすボルグの顔が目の前にあった。
「自ら死ぬような行動をとるとは予測もつかなかった」
ボルグの目から視線をそらすことなく答える。
言い訳でもなんでもなく。
アレックスには本当に、マリウスがあのような行動をとることが予想できなかったのだ。
ボルグが何故自分を責めるのか理解できない……
「声はかけたが、マリウスは止まらなかった」
そう、止めたのだ。
だが、マリウスは火の中に飛び込んだ。
誰も生きているはずの無い燃え盛る建物の中へ、飛び込めば自らも助かるはずもないのに、マリウスは止まらなかった。
「……チッ」
何故責められているのか分からないとでもいうように見える無表情な顔で、短く答え、目をそらさないアレックスに、ボルグは小さく舌打ちをうつ。