DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>



何かのスイッチがはいったかのように、ミカエルの腕に瞬く間に収納される剣先を見て、ジュードは再び深いため息をつく。

「守護天使か……そういうと聞こえはいいが、人の体に機械をうめこんでつくり上げた兵器にすぎない」

「ふふ、そのとおりだけどね」

「おまえはそれでいいのか? 」

「いいもわるいも……」

ミカエルはそこで一度言葉を切り、暗い夜の空を仰ぎ見

「これがあたしの生きる術だから」

そうつぶやいた。

笑みは消え、その表情は何も映さず……

重い沈黙が支配する。




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