D U S H ! !



壺は、綺麗に真っ二つに割れていた。
裏には何か印が押してあるから、江戸時代の有名な陶芸家?なんつーか…壺作りの名人の作品だったりするんじゃないの。


つまり、これって高級なんじゃないの?


「うちにある壺だから高いと思うんだけど…」

鮎川が『笑えないよ』そんな顔を俺に向ける。

まずい、これは非常にマズイ。



「ちょっと夏央~。ドンって音が下から聞こえたんだけど…大丈夫?」

鮎川のお母さまが階段を降りてくる。
まずい、バレたら俺は一生ここで召し使いとして働くんだ。


もうそれでもいいかな、俺はそれくらいのことをしちまったんだ。

そう覚悟していたら…



「いや、大丈夫。ちょっと僕がシリモチついただけ。つまづいちゃって」

割れた壺の前には鮎川がいた。


中川さんも、その瞬間とっさに段ボールの中にあったスカーフを壺に被せてくれた。


「あら、気をつけてね。みんなもここは物がいっぱいで危ないからね、気をつけて」

「「「「は、はーい」」」」



た す か っ た




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