D U S H ! !



「おうヤマト。腹一杯食べたか」

「うん。てか大変だなこれから」

「なにが?」

なにがって…


「大変じゃん。姉ちゃんと子供養ってくの」

そう言うと彼は全く苦にならないというような顔をした。

「全然。むしろ楽しみ」

「楽しみ?」

「うん。もう俺大学辞めちゃってもいいかなーとも思ってんの。弁護士にはなりたかったけど、これから頑張らなくちゃなって実感が湧いてきたというか」


頑張らなくちゃ、と大変だな、は違うのか?


「りょーくんさ、なんでこの時期に赤ちゃん出来るようなことしたんだよ。夢諦めるはめになったし、さらに姉ちゃんは高校生なんだけど」


「それは申し訳ないことしたなって思ってるけど…、もう俺達は前に進んでるから」


『もう前に進んでるから』

確かに彼は、俺よりもはるか先を見ていた。



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