D U S H ! !
「…まだかな、NI-NA。もう7時になるのに」
「わかった、わかったから。ヤマトはそわそわし過ぎなんだよ。もう出てくるって」
「……」
そわそわするに決まってるじゃないか。
ユカがライブしてる姿なんて、初めて見るから。
「おお!こいつはユカちゃんラブな素人バンド!」
鮎川の次にうざったいその声は、勿論大王だった。
後ろを振り向く。今日も一人だ。
「なんで来てるんですか。」
この人はイロイロと面倒なんだ、なるべく会いたくないのに。
「いや、ユカちゃんのバンドがライブをするって聞いてさ。どんなのか気になって見に来たって訳」
「チケットは?」
「ユカちゃんから買ったよ。快く売ってくれたね、ハハハ」
ユカのやつ…
こんな奴にチケットなんて売らなくていいのに。
「というよりお前さ、本当に付き合ってないのか?」
耳元で言われた。この言葉。
「悪いですか?ていうか大王に関係ないじゃないですか」
「大王?あ、オレそんな呼び名なのね、大王。大王には関係ないけどー。もし付き合ってないなら貰っちゃおうかなと」
なんで、俺の周りにはこんな奴しか寄りつかないんだろう。