D U S H ! !
「…そんなことがあったわけね。」
ふーん、ユカは何かを知っているような顔をしていた。
俺達は、雪が積もった街の公園のベンチに、座った。
朝鮎川とけんかしたこと、シフト代わってと言われ、一人でイブの夜4時間寿司屋でバイトしたこと、その帰り道に自転車でこけたこと。
…寂しくなってユカに電話をしたことだけは、言えなかった。
「本当についてない…」
「…大丈夫だよ。まだ今日が終わるまで1時間半もあるじゃん。」
「1時間半しかねーじゃん。これから何があるっていうんだ」
「うーん…家に帰ったら、美味しいごちそう用意してくれてたりとか!」
「ユカ、それはありえないよ。前にも言ったけど、2月に姉ちゃんの赤ちゃんが生まれるんだ。ごちそう買ってる余裕ない。さらにはまかないの寿司食べちゃった。」
「そっか…。じゃあ、面白いテレビやってるかも!」
「俺、毎朝新聞のテレビ欄だけは見るんだ。今日のテレビはスペシャルばかりで確実に興味ないやつだった」
「そ、そうなんだ。じゃあ…、」
手、繋いでてあげる。
今日は幸せにはなれないかもしれないけど、
きっと明日は大丈夫。
真冬の空、鼻を赤くした彼女が言った。