D U S H ! !



「あ、そだ、バンド名、候補とかないの?」

彼女が聞いた。

候補って…


「ナツと愉快な仲間達です!」

案の定、鮎川が答える。


「ナツと愉快な仲間達ねー。バンド名なんてなんでもアリだからいいんだけど…どっち系の音楽目指してんの?」

「目指す音楽…」

「オレ達、メジャーデビューしたいんです。」

鮎川が言う。


「メジャー!すっごいじゃん!」

「でも、まだ何にも始めてねえからな…」


「うーん…そうなのか…」


5人腕を組みうんうんうなっていると、カイジを超えるロン毛のおじさんが通りかかった。


「川口さんっ」

彼女が跳びかかるようにおじさんを呼ぶ。


「ん、何、ユカちゃん」

「なにか、いいバンド名ないですか?」


『え?この人に聞くの?』


俺達4人がそんな目で彼女を見ると、それに気付いた彼女は言った。


「このオジサンはさ、ここのオーナーだから、親しくしといても損はないよ」


「「「「オーナー!!」」」」



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