D U S H ! !
「だっしゅ?」
走るダッシュ?
「そ。うちのライブハウスの名前は?」
「ダッシュドスクエアーですよね」
ハラくんが答える。
「そこから生まれたバンドだからDASH。メジャーデビューしたらここの宣伝よろしくな」
「DASH…」
うーん…
なんか普通?
いや、普通で充分いいんだけど。
「ありがとうございます。それでいきます。な」
カイジが俺達に確認して、髭おじさんに言った。
勿論俺達はうなずく。
「オリジナル作ってここでライブすんの楽しみにしてるから。じゃあな」
そう言うとおっちゃんは、銀色のピアスのあいた唇を広げ、煙草のヤニで黄色くなった歯を見せわざとらしく笑って去って行った。