王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

やっぱりあいつは俺に気があるわけじゃない。


気があれば、こんな写真を手帳の間に挟んで持ち歩くはずがない。



それなら何であいつは俺と未来を引き離そうとするんだ……?


ぼんやりとする頭をフル回転させて考えても、全然分からない。



すると、さっきまで聞こえていた美咲の話し声がいつの間にか聞こえなくなっていることに気がついた。



「……クソっ」


俺は慌てて美咲の手帳を鞄の中に押し込んだ。



「長電話しちゃってごめんね~!」


リビングに戻ってきた美咲。


さっきよりテンションが高くて明らかに上機嫌になっている。



未来の元カレと……何の話してたんだ……?



「なぁ、電話誰からだった?」


「嫉妬やいてるのぉ?隼人って案外可愛いんだねっ?」


「……――待てよ」


俺は携帯を鞄にしまおうとした美咲の腕をギュッと掴んだ。
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