+゚☆月夜の舞姫☆゚+【短】
リリーは、賑やかな街を舞うように歩いて行きます。


街の奥の狭い小道を抜けると、小さな家が見えて来ました。


リリーの瞳に飛び込んで来たのは、一人の青年の姿。


自然と零れる笑みに胸を弾ませながら、彼の元へと駆け寄りました。


「アレン!」


リリーが青年の名前を呼ぶと、彼は顔を上げました。


すると、アレンと呼ばれた青年は小さくため息をつき、呆れながら口を開きました。


「また来たのか、リリー……」


< 6 / 52 >

この作品をシェア

pagetop