夜空に響く恋【短】
ドキドキのドライブは、1時間半にも及んだ。


運転席から降りた君に続いて、助手席から降りたあたし。


思い切り深呼吸をした。


ずっと息苦しさを感じていたのは、慣れない浴衣のせいなんかじゃない。


君との距離に、君に触れてしまえそうな程の距離に、ドキドキしていたから…。


「路駐で大丈夫なん?」


「ん?この辺、田舎やからな。大丈夫や」


得意気に笑った君のせいで、またドキドキが止まらなくなってしまった。


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