至近距離恋愛 -Hero-
「……ってゆーか……ほんまにダサイし……。何で……怪人の衣装で正義の味方なんよ……」


頭の中がグチャグチャで、何が言いたいのかよくわからなかった。


目の前にいる雷を見ているとすごくホッとして、その安堵感から涙が止まらない。


それなのに、いつもみたいに可愛いげの無い言い方しか出来ない。


「そもそも……サンダーマンって何よ?もうちょっとセンスのある名前……キャッ……!?」


泣きながら話していたあたしは、雷に腕を引っ張られてグラリとバランスを崩した。


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