Winter bell
家に着いたあたしの心の中には、晴稀への不満も募っていた。


晴稀もありえへんっ!!


山本さんに引っ張られたって、もっと抵抗してよ!


彼女はあたしやろ!?


「晴稀のアホ……」


呟いた言葉は、静かな部屋の中に消えていった。


あたしは晴稀の事が好きだし、周りからどう思われていても自分の気持ちを貫く自信はある。


あたし達が正反対なのは、昔からの事…。


高校時代から恋やオシャレに夢中だったあたしと、その時からやっぱり地味で真面目系だった晴稀。


派手系のグループにいたあたしとは違って、彼はずっと真面目系のグループにいた。


だからこそ、再会した時にはあたしと晴稀が付き合うなんて考えてもみなかった。


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