Virgin Snow
「だけど、親友が『澪にとって一番大切な物は何なの!?』って叱ってくれてね……。悩んでたあたしの背中を押してくれたの!」


「素敵な人なんですね♪」


あたしが笑顔で言うと、澪さんは嬉しそうに笑った。


「でも……それからが大変だったんだよな……」


嵐が少しだけ困惑したような笑みを浮かべ、その時の事を思い出すようにしみじみと言った。


「そうそう……。あたしが両親と仲が悪かったから、結婚まで大変だったの……」


澪さんも苦笑を零して、廉さんを見た。


「あたしは、『両親の事なんかどうでもイイ』って言ったのに……。廉は『ダメだ』って……。そういう所だけは、妙にきっちりしてるんだよね」


クスッと笑った澪さんは、その後も話を続けた。


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