Virgin Snow
「ねぇ、嵐!」


「ん?」


笑顔で話し掛けたあたしに、嵐も優しい笑顔で応えてくれた。


「廉さんと澪さんって、すっごく素敵だよね♪」


「まぁな!でも、澪は結構苦労してたぜ?廉さんって、最初はそんなに笑わなかったし!」


「嘘っ!?」


確かに、廉さんは大人の色気があってカッコ良かったし、少しだけ夜の雰囲気が漂っていたけど…


昨日と今日の間に、何度も笑顔を見せてくれたのに…。


澪さんの前で優しそうに微笑んでいる廉さんしか知らないあたしには、全く想像出来なかった。


「あっ、でも不機嫌だった時は結構恐かったかも……」


あたしが呟くと、嵐も苦笑いしながら頷いていた。


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