Virgin Snow
誰が来るのかは知らないけど、人数は多い方がいい。


大勢なら、騒いで過ごせるもんね……


賑やかだったら、きっと気も紛れるよ……


あたしは携帯を見つめながら、自分自身に言い聞かせた。


嵐専用の着信音が鳴らない事で、余計に不安になってしまう。


2年目の記念日の今日は、何があっても嵐と一緒に過ごしたかったのにな……


「プレゼント…無駄になっちゃったかな…」


バッグに入った箱を、一番奥の見えない所まで押し込んだ。


もう嵐の事は考えない!


今日は真由美達と楽しむんだ!


そう決意して、ファミレスに入った。


外はすごく寒かったから、暖かい店内がまるで天国のように思えた。


< 41 / 128 >

この作品をシェア

pagetop