続!イジワル王子とお姫様
「うっそ。そんなカオすんなって。露骨にイヤがられてもなー」


ナツキくんは、片手に持った雑誌で私の背中を軽くたたくと、サッサとレジに行ってしまった。


『露骨にイヤがる』?


今、なんかそんなコト言った?


お菓子選ぶのをやめ……、


あ、やっぱチョコ買っとこ。


チョコを手に取り、タタタとレジに駆けていく。


ナツキくんはすでにレジを終え、入口の扉に向かって歩きながら、雑誌をパラパラとめくっていた。


あれ、なんの雑誌?


ナツキくんばっかりを気にしていると、レジに並んでいたうしろの人に声をかけられた。

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