君に捧ぐ‥



「可愛い、可愛い♪」



頭をなでなでしてくる凪ちゃん。


こんなに可愛くないあたしを、可愛いって言ってくれる凪ちゃん。


そんな凪ちゃんが、愛おしくて、涙が溢れた。



「うぇっ……なんでぇ?」


「……ん?どうした?」



優しい優しい、凪ちゃんの声。


その声のせいで、涙が止まらなくなる。



「あったし……可愛くない、ことばっか…言っちゃう、し……凪ちゃんはっ、無理してあたしと…っつきあって、くれてるのかなって……」



「雛っ!!」


ビクッ「はいっ!」



「俺の言葉だけを信じて。」


「っえ……?」



凪ちゃんは、ゆっくりとあたしを向かい合わせにさせた。



ドキン…ドキン…


「俺だけを見て、俺の言葉だけ信じて、俺だけの物でいればいい。」


「んっ……」



凪ちゃんの、優しいキス。

熱くて、熱くて。
溶けちゃいそう……










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