君に捧ぐ‥
パァン…
『障害物競走、一着はC組、北条新くんです!』
ワァー
新は、二位に大差をつけて余裕でゴールした。
「ねぇ林檎っ!新すごいねっ」
「………」
返事がないから、林檎のほうを向いてみると…
満面の笑みだった。
あたしのことを優先してくれてるけど、やっぱり林檎は新のことが好きなんだ…。
新を見つめる林檎は、今まで見たこともないくらい可愛くて、儚かった…。
林檎のためにも、やっぱり新に決めさせるわけにはいかない。
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