君に捧ぐ‥



―――…




「あッ……ハァ…なぎ……」


「沙帆……愛してる。」




俺たちはまた、空き教室で甘い時間を過ごしていた。




「凪…キスしてばっか。唇荒れちゃうよ……」



「沙帆の口、甘いんだ。食べたくなる。」



「恥ずかしいよ……」




「可愛い……」



俺は、沙帆を抱きしめた。




可愛い可愛い、俺だけの沙帆。



「沙帆。」


「ん?」



「土曜日…出かけよっか。」




「それって、デート!?」



「うん、デート♪」




「いくいくっ♪やったぁ!楽しみーっ♪」



飛び跳ねる沙帆を見て、可愛いな…と思い、笑う。





この時の俺たちは、本当に幸せだったんだ。










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