溺愛窒息Kiss
「あんた達ほんとに付き合ってないの?」
朝学校着いて早々、美麻が言った。
「なんで?」
「なんでって……登下校一緒なんて、普通友達でしないでしょ」
「友達じゃない……幼なじみだよ。それに、家近いし」
だから、登下校一緒にいれる。
幼なじみじゃなきゃ、できないこと。
「ふーん……幼なじみねー……」
なにかまだ納得してないのか、美麻は怪しい目で見つめる。
「幼なじみも辛いね……」
急にしんみりしだした美麻に戸惑いながら、笑った。
「別に。慣れてるし」
「慣れ?方想いに“慣れ”なんてないの。それはきっと“麻痺”だよ」
麻痺。
そうね、麻痺かもしれない。
「どっちにしろ同じことよ」
結果が同じなら、過程がどうであろうと関係ない。