溺愛窒息Kiss
もう麻痺にも慣れた。
だから平気なの。
「ほんと、冷めてるわね」
美麻のその言葉に、まあね、と笑った。
冷めてるのも悪くない。
余計なこと考えずに済むし。
「でも、最近の憂は、すごい難しい顔してる」
そう言ってあたしの眉間押した。
難しい、顔……
「いつもだよ」
「確かに」
そこは否定しろよ。
「だけど、最近はもっと酷い顔してる」
酷い顔って……
美麻のその言葉が酷いわよ。
「もうさ、思い切って告白したら?」
だから、
「あたしは告白しないって」
それはもう決めてるの。
「じゃぁ、亮君に彼女できてもいいの?」
あたしは止まった。
彼女。
そんなの決まってる。
好きな人なんだもん。
好きな人に彼女ができて、平気な人はいないでしょ。
「ほら、また難しい顔してる」
美麻はまたあたしの眉間を押した。