溺愛窒息Kiss



放課後。

今日は亮はクラスの係の仕事で遅いから、土間で待っている。



『もうさ、思い切って告白したら?』


美麻の言葉が何度もリピートされる。

告白……


したくてもできるわけないじゃん。

もう亮には好きな人だっているんだから。


ズケズケと入っていって乱したくないのよ。




ふと、土間から見える教室を見た。

そこには、亮と……知らない女の子。


それだけなら、よかった。

それだけなら、今走ってなんかない。



じゃぁ、どうしたって?

あの二人が、


抱きしめ合ってたんだ。



なんだ。

あの子だったんだ。


亮の好きな人って。

もう結構いいとこまでいってんじゃん。


なのにあたしと登下校までして。

もともとあたしなんか、


あたしなんか………




「邪魔者じゃん……」





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